難易度 | ★★★☆☆ (普通) |
おススメ度 | ★★★☆☆ |
受験資格 | 次のいずれかを満たす者。 ・日本の文部科学大臣指定の大学、短期大学、または都道府県知事指定の診療放射線技師養成所で3年以上の必要な知識・技能を修得した者(令和8年3月11日までに修業または卒業見込みの者を含む)。 ・外国の診療放射線技術に関する学校または養成所を卒業し、厚生労働大臣が日本の養成課程と同等以上の学力・技能を持つと認めた者。 ・昭和58年の法改正の際に一定の条件を満たし、1年以上の修習を終えた者。 |
勉強時間 | 大学等での勉強時間による。 |
概要
診療放射線技師は、病院でレントゲンやCT、MRIといった医療用の機械を使って、体の中を「写真のように」映し出す専門家です。お医者さんが病気を見つけたり、治療の方法を考えたりするための大切な情報を届ける役割を担っています。
放射線というと少し難しく聞こえますが、診療放射線技師は機械の操作や撮影方法を工夫しながら、患者さんが安心して検査を受けられるように支える「医療チームのカメラマン」のような存在です。人と機械の両方が好きな人に向いている仕事で、患者さんと会話しながらリラックスできるように気配りする優しさも大切にされています。
体の奥を見える化することで、病気の早期発見にもつながり、人の健康を守る大切なパートナーとして活躍しています。
出題内容と合格基準
試験は14科目から出題され、合計200問(午前100問、午後100問)が試験時間5時間10分で実施されます。
全問マークシート方式(単純択一や五肢複択)で解答し、1問1点換算で合計200点満点です。
主な試験科目は以下の通りです。
・基礎医学大要
・理工学・放射線科学
・エックス線撮影機器学
・エックス線撮影技術学
・診療画像検査学
・画像工学
・医療画像情報学
・核医学診療技術学
・放射線治療技術学
・放射線安全管理学および医療安全管理学
合格には総得点が120点以上(60%以上の正答率)であること、かつ0点の科目が1科目以下であることが求められます。
試験日
2月中旬
試験地
北海道、宮城、東京、愛知、大阪、広島、香川、福岡
受験料
11,400円
合格率
令和7年 : 84.7%
令和6年 : 79.5%
令和5年 : 87.0%
取得のメリット
・経済的な面では安定した高収入が期待でき、平均年収は約537万円から550万円ほどで、日本の平均給与や看護師の平均年収と比較しても高い水準です。管理職や認定資格を取得すると更に収入アップが可能です。
・仕事の安定性も大きなメリットです。放射線を使った診療は景気に左右されにくく、就職率も非常に高い(97%以上)ため、安定したキャリア形成が見込めます。
・医療チームの一員として患者の診断・治療に大きく貢献できるやりがいがあります。検査画像を通じて病気の早期発見や治療に役立ち、患者からの感謝や医師からの信頼を得られる仕事です。
・専門的な知識と技術を持つ職業であり、資格取得後もスキルアップや認定資格取得によって専門性を高められ、転職や待遇面での有利も期待できます。認定資格手当もあり、求人数や給与も高水準です。
ステップアップ
・主な専門資格取得
X線CT認定技師:CT検査に関する高い技術力を証明し5年以上の実務経験が必要。5年ごとの更新もあり。
磁気共鳴専門技術者(MRI専門技師):MRI検査に特化したスキルを証明。
放射線治療専門放射線技師:放射線治療の専門知識を持ち、5年以上の治療経験が受験資格の一つ。
その他、検診マンモグラフィ撮影認定技師、放射線取扱主任者、医療画像情報精度管理士など多様な資格がある。
・技術・知識の向上
日常業務での実績積み重ねのほか、学会や研修、講習会への参加で最新技術や知識を学び続けることが重要で、AIや遠隔診断技術への適応も求められる。
・キャリアパスの例
主任診療放射線技師、副技師長、技師長などの管理職昇進の道もあり、専門資格取得でより高い評価や給与アップ、転職市場での競争力強化につながる。