| 難易度 | ★★★★☆ (やや難しい) |
| おススメ度 | ★★★☆☆ |
| 受験資格 | 誰でも受験可能 |
| 勉強時間 | 約300時間 |
概要
プロジェクトマネージャ試験は、「チームをまとめながら、仕事を計画通りに進めて成功に導く力」を問う国家試験です。たとえば大きなイベントの幹事や、学校祭の実行委員のように、色んな人の力を合わせてひとつのゴールを目指す――そんな経験を、さらに本格的にするイメージです。
この試験に合格すると、IT業界だけでなく幅広い分野で「プロジェクトを任せて安心できる人」として信頼を得やすくなります。日常の仕事で磨いた「段取り力」や「人との調整力」がそのまま評価される試験なので、管理やリーダーの経験がある方にとっては挑戦しやすいかもしれません。
勉強の範囲は「計画の立て方」「リスクやトラブルへの備え」「チームやお客様との上手な関わり方」など、実務にも直結する内容ばかり。学んだ知識を通して、自分の仕事の進め方を見直す良いきっかけにもなります。
まるで「プロジェクトの航海を導く船長」を育てるような試験が、このプロジェクトマネージャ試験です。
出題内容と合格基準
試験は、「午前Ⅰ試験」「午前Ⅱ試験」「午後Ⅰ試験」「午後Ⅱ試験」に分かれています。
試験形式と時間
・午前Ⅰ(50分):多肢選択式(四肢択一)、30問
・午前Ⅱ(40分):多肢選択式(四肢択一)、25問
・午後Ⅰ(90分):記述式、3問中2問選択
・午後Ⅱ(120分):論述式、2問中1問選択
合格基準
午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ:各100点満点中60点以上
午後Ⅱ:Aランク評価のみ合格
主な出題範囲
午前Ⅰ・Ⅱ
・テクノロジ系:基礎理論、コンピュータシステム、データベース、ネットワーク、セキュリティ、開発技術
・マネジメント系:プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム監査
・ストラテジ系:経営戦略、企業活動、法務・知的財産権
午後Ⅰ・Ⅱ
・プロジェクトの立ち上げ・計画に関すること
・プロジェクトの実行・管理に関すること
・プロジェクトの終結に関すること
試験日
筆記試験。10月の特定の日曜日に実施。
※令和8年度試験より、CBT方式(試験会場のPC画面上にて解答)に変更予定。
ご自身の希望する日を選んで受験することができます。
試験地
全国主要都市
受験料
7,500円
合格率
令和6年度秋 : 13.9%
令和5年度秋 : 13.5%
令和4年度秋 : 14.1%
取得のメリット
・理論的知識習得と証明
試験はPMBOK®ガイドなどの理論に基づいており、実務経験だけでは足りない体系的な管理知識を身につけられます。この理論的裏付けが資格として認定されるため、自身のスキルを客観的に証明可能です。
・キャリアアップと収入増
難易度の高い資格のため、合格者は企業にとって価値が高いと見なされ、昇進や年収アップのチャンスが増えます。企業によっては数万円の資格手当が支給される場合もあります。
・転職・市場価値の向上
プロジェクトマネージャ資格は転職時にも評価されます。マネジメント職未経験でも資格があれば応募可能なケースもありますし、特にIT業界で優位に立てることが多いです。
・他資格の受験負担軽減
弁理士試験や中小企業診断士試験など、他の国家資格で一部の科目免除が受けられるため、さらなるキャリア形成に役立ちます。
ステップアップ
・上位マネジメント職を目指す
プロジェクトマネージャーとしての経験を積んだ後は、より大規模・複雑なプロジェクトを統括するシニアプロジェクトマネージャーや、複数プロジェクトをまとめるプログラムマネージャー、さらにはプロジェクトディレクターやポートフォリオマネージャーなどの上位職を目指す道があります。これらはより高度な戦略的意思決定や組織管理能力が求められます。
・異職種へのキャリア転向
プロジェクトマネジメント経験を活かしてプロダクトマネージャー、ビジネスアナリスト、戦略担当、ITコンサルタント、経営幹部など、他の職種に転向することもステップアップの一つです。これにより専門性を広げたり、経営に近い仕事にシフトすることが可能です。
・フリーランスとして独立
高い専門性と豊富な経験を武器に、フリーランスのプロジェクトマネージャーとして独立する道もあります。自己管理能力や営業力も必要ですが、自由度の高い働き方が実現できます。
・さらなる資格取得によるスキルアップ
プロジェクトマネージャ試験の次には、システムアーキテクト試験や応用情報技術者試験など、より高度なITやマネジメント関連資格の取得を目指すことで専門知識を深め、キャリアの幅を広げることも有効です。
主催者リンク
情報処理推進機構(IPA)
https://www.ipa.go.jp/shiken/mousikomi/cbt_sg_fe.html
