| 難易度 | ★★★★☆ (やや難しい) |
| おススメ度 | ★★★☆☆ |
| 受験資格 | 誰でも受験可能 |
| 勉強時間 | 約600時間 |
概要
ネットワークスペシャリスト試験は、ITエンジニアの中でも「ネットワークのエキスパート」を目指す人のための国家試験です。サーバーやルーター、クラウドやVPNなど、私たちの生活を支えるインターネットの仕組みを深く理解し、安定して使えるようにする専門知識が試されます。
難易度は高めですが、その分「ネットワークならこの人に任せたい!」と信頼される力を身につけられるのが魅力です。たとえば、トラブルが発生したときにどこに原因があるのかを見抜き、どう解決すればよいのかを導ける力が問われます。
受験には特に制限がなく、経験を積んだエンジニアはもちろん、意欲があれば誰でもチャレンジ可能です。合格すればキャリアアップや転職にもとても有利で、社内のネットワーク管理やセキュリティの要として信頼される存在になれるでしょう。
「インターネットの舞台裏を支えるプロ」への第一歩として、この試験に挑戦するのはとても価値のある経験です。
出題内容と合格基準
試験は、ITネットワーク分野の専門知識を評価する国家資格で、午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱの4つの試験区分で構成されています。各区分ごとに60点(満点100点中)以上が合格基準です。
【午前Ⅰ】(四肢択一、30問、50分)
・テクノロジ系(コンピュータ構成要素・システム構成要素・ネットワーク・セキュリティ等)
・マネジメント系
・ストラテジ系(企業活動・経営戦略なども範囲)
【午前Ⅱ】(四肢択一、25問、40分)
・ネットワーク分野の専門的・高度な問題
【午後Ⅰ】(記述式、3題中2題を選択、90分)
・ネットワークシステムの企画、要件定義、設計、構築、運用、保守
・要求分析、論理設計、物理設計、信頼性設計、性能設計、セキュリティ設計など技術全般
・ネットワーク技術、関連法規、標準、トラフィック制御
・ネットワークサービスの活用や現行システムからの移行技術
・アプリケーション通信技術(メール、Webアクセス、コンテンツ配信など)
【午後Ⅱ】(記述式、2題中1題を選択、120分)
・技術・運用・管理を含む総合問題
試験日
筆記試験。4月の特定の日曜日に実施。
※令和8年度試験より、CBT方式(試験会場のPC画面上にて解答)に変更予定。
ご自身の希望する日を選んで受験することができます。
試験地
全国主要都市
受験料
7,500円
合格率
令和7年度春 : 17.8%
令和6年度春 : 15.4%
令和5年度春 : 14.3%
取得のメリット
専門性が高く需要が大きい資格で、ネットワーク設計・構築・運用・保守・セキュリティなど幅広い業務に対応できる知識を証明できます。これにより企業や組織からの評価が高まり、インフラエンジニアの就職や転職に非常に有利です。
資格手当や報奨金が支給される場合があり、年収アップも期待できます。特にIT業界では資格取得者を優遇する企業が多く、官公庁のプロジェクト参加条件になることもあります。
また、ネットワークに関する上流工程の知識を身につけられ、実務経験だけでなく理論的な高度知識の習得に役立つため、キャリアの幅が広がります。
ステップアップ
・設計・構築から上流工程へのステップアップ
資格取得後はまず運用・保守業務から経験を積み、次にネットワークの設計・構築を担当するようになります。その後、ネットワーク全体の企画や要件定義、プロジェクト管理といった上流工程に関わるスキルを身につけ、より高度な業務をこなすことが期待されます.
・セキュリティエンジニアやITコンサルタントへのキャリア展開
ネットワークスペシャリストの専門的な知識を活かして、ネットワークセキュリティ分野への転身やITコンサルタントとしてのキャリア展開も可能です。特にセキュリティエンジニアは近年需要が高まっています.
・上位・関連資格の取得
さらなる専門性を高めるために、CiscoのCCNP、さらには世界最高峰のCCIE資格取得を目指す人もいます。また、クラウドやサーバーOSの知識を深めることで、クラウドエンジニアなどの幅広い分野でのキャリアアップにもつながります.
・マネジメントやプロジェクトリーダーへの道
技術職としてのスペシャリスト路線だけでなく、プロジェクトマネージャーやチームリーダーとしてマネジメント系に進む道もあります。資格や実務経験を活かし、要件定義やプロジェクト全体の管理を担う役割を目指します。
主催者リンク
情報処理推進機構(IPA)
https://www.ipa.go.jp/shiken/mousikomi/cbt_sg_fe.html
