難易度 | 2級:★☆☆☆☆ (易しい) 1級:★★☆☆☆ (やや易しい) |
おススメ度 | ★★★☆☆ |
受験資格 | 誰でも受験可能 |
勉強時間 | 2級:約30時間 1級:約40時間 |
概要
個人情報保護実務検定は、現代社会でとても大切になっている「個人情報の守り方」を学べる資格です。私たちの生活のあらゆる場面で、名前や住所、メールアドレスなどの個人情報が使われていますよね。この検定は、そうした情報を安全に扱うための考え方やルールを、やさしく体系的に学べる内容になっています。
たとえば、プライバシーを保つための基本知識から、実際の職場で役立つ具体的な対応まで幅広く学べるので、事務職や営業職、さらにはIT関連のお仕事に携わっている方にも身近な資格といえます。もちろん、これから就職や転職を考える方にとっても、自分をアピールできるスキルになります。
「個人情報保護は難しそう」と感じる方も多いですが、この検定を通して学べば安心。自分の生活や仕事の中で「どうすれば安心して情報を扱えるか」が見えてきて、頼れる存在になれるでしょう。
出題内容と合格基準
試験は、1級と2級に分かれており、筆記のマークシート形式で実施されます。主に「個人情報保護法の理解」と「個人情報保護の対策と情報セキュリティ」の2つの課題から成り立っています。
1級の試験内容
課題Ⅰ 個人情報保護法の理解
・個人情報保護法の法体系、目的、基本理念
・個人情報に関する義務、個人データの義務、関連情報の義務など
・仮名加工情報や匿名加工情報の取り扱い
・実効性を担保する仕組み、行政機関等の個人情報取扱いについて
課題Ⅱ 個人情報保護の対策と情報セキュリティ
・脅威と対策
・組織的・人的セキュリティ
・オフィスセキュリティ
・情報システムセキュリティ
試験時間は120分、問題数は100問で、合格基準は課題Ⅰ・Ⅱ合わせて70%以上の正答率です。
2級の試験内容
1級とほぼ同じ分野ですが、2級は課題Ⅱの「情報システムセキュリティ」に関する出題がありません。
試験時間は90分、問題数は80問で、合格基準は同じく70%以上です。
試験は全国各地の会場やオンライン、CBT受験で受けられます。合格後には合格証書と認定カードが発行され、有効期限は2年で更新が可能です。
試験日
5月下旬、8月下旬、11月下旬、翌年2月下旬
試験地
全国主要都市およびCBT受験
受験料
【2級】 8,800円
【1級】11,000円
合格率
【2級】
過去の平均:51.6%
【1級】
過去の平均:35.3%
取得のメリット
・実務面でのメリット
個人情報保護の法律やルール、リスク管理について体系的に理解できるため、個人情報漏洩などのトラブルを未然に防ぐ実践力が養われます。資格取得を通じて、最新の情報や法改正に対応した知識を継続的にアップデートできる環境が得られます。
・職場・キャリアでの価値
名刺や履歴書にロゴや資格情報を記載でき、社内外にアピールできるほか、転職や就職活動での評価アップにつながります。大手企業をはじめ、多くの企業で個人情報保護に関する有資格者が求められており、資格取得者は“必要な人材”として重宝される傾向があります。
・信頼性・対外的なメリット
個人情報保護に注力している企業や職場であることを対外的にアピールできるため、顧客や取引先からの信頼性向上に直結します。検定合格者のみが入会できる団体(個人情報保護実務士会)へも加入でき、さらなる研鑽やネットワーク拡大の機会も得られます。
ステップアップ
・1級と2級の違いでのステップアップ
個人情報保護実務検定には2級と1級があり、1級は2級に比べて情報システムのセキュリティに関わる技術的管理の知識も問われ、より高度な内容へステップアップ可能です。基礎的な部分が苦手な人はまず2級から挑戦し、慣れたら1級へ進むのが一般的な流れです。
・上位資格「個人情報保護士」への進路
個人情報保護実務検定の上位資格として「個人情報保護士」があり、これは個人情報保護全般に関するより広範かつ深い知識を必要とします。特にマイナンバーに関する知識も身につけられ、実務に役立つ専門性が高まります。なお、個人情報保護実務検定1級とマイナンバー実務検定2級以上の取得者は、試験免除で個人情報保護士として認定される制度もあります。
・関連資格取得の推奨
個人情報保護士の資格取得後は、マイナンバー実務検定や情報セキュリティ検定など、関連する資格取得によってさらにスキルの幅を広げ、責任あるポジションや専門職への道が開けます。これらの資格群は相互に親和性が高いため、組み合わせて取得することで現場での評価が上がります。
・上級資格・認定講習会
さらに上位の資格として「上級個人情報保護士」も存在し、一定の法律講習を受けて法的知識や実務の留意点を深めることで認定されます。これにより、より高度な実務対応力を身につけることが可能です。
・キャリア展望
これらの資格を段階的に取得し実務経験を積むことで、法務、総務、人事、情報セキュリティなどの分野で専門職として活躍でき、企業や組織のコンプライアンス推進や個人情報保護のリーダー的存在としてのキャリアアップが期待できます。
主催者リンク
一般財団法人 全日本情報学習振興協会
https://www.joho-gakushu.or.jp/pipl/