【公】建設業経理士

難易度4級:★☆☆☆☆
   (易しい)
3級:★☆☆☆☆
   (易しい)
2級:★★☆☆☆
   (やや易しい)
1級:★★★☆☆
   (普通)
おススメ度★★★☆☆
受験資格誰でも受験可能
勉強時間4級:約30時間
3級:約50時間
2級:約100時間
1級:約300時間
目次

概要

建設業経理士は、建設会社のお金の流れをしっかりと管理できる「数字に強いサポーター」です。現場で働く職人さんや技術者がいる一方で、会社の裏側から支える“経理の専門家”として活躍します。

この資格を持っていると、工事ごとの収支管理や原価計算、経営分析などができるようになり、会社の経営判断にも関わる大切な存在になれます。特に建設業界で働く人にとっては、仕事の幅を広げたり、昇給・昇格のチャンスをつかめたりする魅力的な資格です。

4級から1級までの段階があり、初心者でも少しずつステップアップできるのも安心。数字が苦手でも、実務に近い内容を学びながら理解できるので、経理初心者にもおすすめです。
建設業界で「頼られる人」になりたい方や、キャリアアップを目指す方にぴったりの資格です。

出題内容と合格基準

【4級】
簿記の基本的な仕組みの理解が試される初歩的レベルの試験です。

【3級】
建設業簿記と初歩的な原価計算が試験範囲で、120分の試験時間。
基礎的な簿記の原理および記帳の理解と初歩的な原価計算、決算処理の基礎能力が必要です。

【2級】
建設業の簿記、原価計算、会社会計の試験で、試験時間は120分。
実践的な建設業簿記と基礎的な原価計算の理解を前提に決算等の実務処理ができる能力が求められます。
出題形式は仕訳問題、金額推定計算問題、原価計算関連問題、理論問題、財務表作成の総合問題など全5問構成です。

【1級】
科目は「建設業原価計算」「財務諸表」「財務分析」の3つに分かれており、それぞれ90分の試験時間です。
出題は上級の建設業簿記、原価計算、会計学の修得が必要で、会社法などの関連法規を理解し、建設業の財務諸表作成と経営分析ができることが求められます。
各科目ごとに合否判定があり、科目合格の有効期限は合格通知日から5年です。

合格基準は正答率70%程度。

試験日

【4・3級】3月初旬
【2・1級】9月初旬、3月初旬

試験地

全国各地の主要都市

受験料

【4級】4,720円
【3級】5,820円
【2級】7,120円
【1級】1科目:8,120円 2科目:11,420円 3科目:14,720円

合格率

【4級】
令和7年3月 : 71.8%
令和6年3月 : 79.1%
令和5年3月 : 75.4%

【3級】
令和7年3月 : 70.7%
令和6年3月 : 65.3%
令和5年3月 : 66.6%

【2級】
令和7年3月 : 47.2%
令和6年9月 : 36.5%
令和6年3月 : 47.7%

【1級(財務諸表)】
令和7年3月 : 31.9%
令和6年9月 : 33.5%
令和6年3月 : 36.8%

【1級(財務分析)】
令和7年3月 : 26.4%
令和6年9月 : 27.1%
令和6年3月 : 45.8%

【1級(原価計算)】
令和7年3月 : 24.8%
令和6年9月 : 20.1%
令和6年3月 : 20.1%

取得のメリット

・就職・転職で有利
建設業経理士は建設業界に特化した経理の専門知識を証明する資格であり、建設業界の就職や転職で高く評価されます。特に公共工事を取り扱う企業では即戦力として重視されるため、建設業界でのキャリア形成に大きく役立ちます。

・経営事項審査での加点対象
公共工事の入札や受注の際に必要となる「経営事項審査」で、建設業経理士の1級・2級資格を持つことが加点評価となり、企業の受注競争力を高める重要な要素となります。これにより企業にとっても資格保有者は大きな価値がある人材です。

・資格手当や昇給・昇格の可能性
資格取得によって企業から資格手当が支給される場合が多く、結果的に年収アップや昇給につながるケースがあります。また昇進条件として求められることもあり、キャリアアップに貢献します。

・専門知識の習得と業務効率化
建設業特有の会計処理や原価計算、財務分析などの専門知識を身につけることで、経理業務の効率化や的確な経営判断への貢献が可能になり、実務能力が向上します。

・長期的なキャリア形成
建設業経理士資格を活かすことで、経理部門のリーダーや管理職、独立した経理コンサルタントとしてのキャリアパスも開け、建設業界で長期的に安定した職業人生を築くことができます。

ステップアップ

・上位級の取得
まずは低位級を取得し、その後2級や1級へと順次レベルアップするのが基本です。特に1級は経営管理の専門知識も含まれ、資格保持者としての評価や役割が大きく広がります。

・実務経験の積み重ね
資格取得後は建設業界の経理業務で実務経験を積み、専門知識を現場で活かすことが重要です。特に公共工事の原価管理や経営管理に携わることで、より高度な経理スキルと経営判断力を養えます。

・関連資格の取得
経理や会計分野の他資格(例えば日商簿記2級・1級やファイナンシャルプランナー、税理士試験の一部科目など)を併せて取得すると、経理能力の幅が広がり、キャリアの選択肢も増えます。

・管理職や経営企画部門への昇進
建設業経理士の知識を活かし、経理部門の責任者や経営企画部門へのキャリアチェンジを目指す人が多くいます。企業内での役職昇進によって給与アップも期待できます。

・独立やコンサルティング業務
十分な実務経験と資格を背景に、建設業界の経理コンサルタントとして独立開業することも可能です。専門性を生かして経理指導や内部監査、業務改善支援を行うキャリアもあります。

主催者リンク

一般財団法人 建設業振興基金
https://www.keiri-kentei.jp/

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