【国】建築士

難易度木造建築士:★★☆☆☆
     (やや易しい)
二級建築士:★★★☆☆
     (普通)
一級建築士:★★★★☆
     (やや難しい)
おススメ度★★★★☆
受験資格木造、二級:
次のいずれかに該当する者
・大学、短大、高専などで指定された建築に関する科目を履修して卒業した者。
・建築に関する学歴がなく、7年以上の建築実務経験を有する者。
・建築設備士

一級:
次のいずれかに該当する者
・大学、短大、高専などで指定された建築に関する科目を履修して卒業した者。
・二級建築士
・建築設備士
勉強時間木造:約400時間
二級:約1,000時間
一級:約1,500時間
目次

概要

建築士の資格は、建物づくりのプロとして活躍するための“パスポート”のようなものです。建物を安全に、そして快適に設計する力を身につけていることを証明してくれる国家資格で、住宅やビル、公共施設まで幅広く関わることができます。

この資格を持っていると、人々の「こんな家に住みたい」「安心できる建物で過ごしたい」という思いを、具体的な形にするお手伝いができます。デザインの魅力だけでなく、法律や構造の知識も生かして、安心して暮らせる空間をつくるのが建築士ならではの役割です。

「人々の暮らしを支えるしごとに挑戦したい」「自分のアイデアを建物として残したい」――そんな想いを持つ人にとって、建築士資格はまさに夢を実現するためのステップとなるでしょう。

出題内容と合格基準

各試験は、「学科試験」と「設計製図試験」の2段階で構成されています。学科試験に合格した者だけが設計製図試験を受験でき、両方に合格することで資格取得が可能となります。

【木造建築士】
学科試験は4科目で構成され、各科目25問、合計100問が出題されます。
出題形式は5肢択一式のマークシート方式で、試験時間は合計6時間です。
・学科I:建築計画(25問)
・学科II:建築法規(25問)
・学科III:建築構造(25問)
・学科IV:建築施工(25問)

設計製図の試験は、あらかじめ公表された課題に基づき、小規模木造建築物の設計図書を制限時間内(5時間)に作成する試験で、図面や計画の要点も含みます。学科試験合格者のみが受験可能です。

総得点は100点満点中60点以上が合格基準です。

【二級建築士】
学科試験は4科目で構成され、各科目25問、合計100問が出題されます。
出題形式は5肢択一式のマークシート方式で、試験時間は合計6時間です。
・学科I:建築計画:25問
・学科II:建築法規:25問
・学科III:建築構造:25問
・学科IV:建築施工:25問

設計製図試験は、事前に発表された課題に基づいて平面図、立面図、断面図、面積表、計画の要点などを制限時間内に作成する形式です。受験者の図書類は採点によりランクⅠ~Ⅳに分けられ、ランクⅠが合格となります。

総得点は100点満点で60点以上が合格基準です。

【一級建築士】
学科試験は5科目で構成され、合計125問が出題されます。
出題形式は4肢択一式のマークシート方式で、試験時間は合計6.5時間です。
・学科Ⅰ「計画」:20問
・学科Ⅱ「環境・設備」:20問
・学科Ⅲ「法規」:30問
・学科Ⅳ「構造」:30問
・学科Ⅴ「施工」:25問

設計製図試験は6.5時間で、あらかじめ公表された課題に基づいて設計図書を作成します。
図面に加え、「計画の要点」を記述形式で回答する必要があります。

合格ラインはおおむね全体の7~8割の得点を目標とする必要があります。

試験日

【二級】(学科)7月上旬、(設計製図)9月中旬
【木造、一級】(学科)7月下旬、(設計製図)10月中旬

試験地

各都道府県

受験料

【木造、二級】各18,500円
【一級】17,000円

合格率

【木造建築士】
令和6年 : 39.9%
令和5年 : 44.5%
令和4年 : 35.5%

【二級建築士】
令和6年 : 21.8%
令和5年 : 22.3%
令和4年 : 25.0%

【一級建築士】
令和6年 :  8.8%
令和5年 :  9.9%
令和4年 :  9.9%

取得のメリット

・収入面の向上
多くの企業で建築士資格を持つと資格手当が支給され、昇給や昇格の条件にもなりやすく、生涯年収にも大きな差が出ます。

・社会的信用と信頼の獲得
建築の専門家として顧客や社内外からの信頼度がアップし、提案力やブランド力向上につながります。

・就職・転職・独立の有利さ
建築士資格は転職や就職活動で強いアピールポイントとなり、自分の事務所を開業して独立できる道も開けます。

・仕事のやりがい
街づくりに貢献できたり、創作的で新しい建築にチャレンジできることも仕事の醍醐味です。

ステップアップ

・段階的な資格取得
まずは二級建築士の資格を取得し、その後4年以上の実務経験を積んで一級建築士を目指します。さらに専門性を高めたい場合は、設備設計や施工管理技士など関連資格の取得も有効です。

・実務経験の積み重ね
設計事務所や建設会社などで実務を経験し、専門スキルや大規模プロジェクトの経験を積みます。これが資格取得後のキャリア形成の基盤となり、より高い責任ある役職への昇格につながります。

・転職や独立
経験や資格を活かして、より意欲的な職場や大手企業への転職、あるいは自分の設計事務所を開いて独立する道もあります。独立は収入や仕事の自由度を高める重要なステップです。

主催者リンク

公益財団法人 建築技術教育普及センター
https://www.jaeic.or.jp/smph/shiken/index.html

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