難易度 | 2級:★★☆☆☆ (やや易しい) 1級:★★★☆☆ (普通) |
おススメ度 | ★★★★☆ |
受験資格 | 2級: 第一次検定は、受験年度に満17歳以上となる者。 第二次検定は、2級一次検定合格後実務経験3年、または1級一次検定合格後実務経験1年。 1級: 第一次検定は、受験年度に満19歳以上となる者。 第二次検定は、1級一次検定合格後実務経験5年、または1級一次検定合格かつ2級二次検定合格後実務経験5年。 |
勉強時間 | 2級:約300時間 1級:約400時間 |
概要
建築施工管理技士は、建物づくりの現場を支える「頼れるリーダー」のような存在です。建設工事が安全に、そして計画どおりに進むように全体を見守りながら、職人さんや関係者とチームワークを大切にして現場をまとめていきます。
この資格を持っていると、現場監督としての信頼がぐっと高まり、プロジェクトを円滑に進める力を証明できます。キャリアアップや収入アップにつながるチャンスが広がるのも魅力のひとつです。
「建築の仕事にもっと深くかかわりたい」「みんなに頼られる存在になりたい」という方にとって、建築施工管理技士はまさにその夢を後押ししてくれる資格と言えるでしょう。
出題内容と合格基準
試験内容は1級と2級で異なり、いずれも第一次検定と第二次検定に分かれています。
【2級】
・第一次検定(基礎知識確認・マークシート方式)
出題分野:建築学、施工管理法、法規などの基礎的な内容
問題数:約40問中40問解答
試験時間:約2時間
合格基準:各科目60%以上の正答率
・第二次検定
専門知識と実務能力を問う試験
形式や具体的内容は1級と比べて簡素であり中小規模の建設工事管理がテーマ
【1級】
・第一次検定(筆記試験・マークシート方式)
出題分野:建築学、施工計画、安全・品質・工程管理、施工管理法、法規など幅広い範囲
問題数:約72問中60問解答
形式:四肢択一が中心で、施工管理法の応用能力問題のみ五肢択一
試験時間:約2時間30分
合格基準:総得点60%以上、応用能力問題も60%以上
・第二次検定(3時間・記述式とマークシート併用)
記述問題:施工経験の具体的記述、仮設計画、施工管理、躯体施工など
マークシート問題:仕上げ施工、法規
特に経験記述問題は難易度が高く、工事の詳細や自身の役割を具体的に書く必要がある
試験日
【2級】(一次)6月の第2日曜日、11月の第2日曜日、(二次)11月の第2日曜日
【1級】(一次)7月の第3日曜日、11月の第2日曜日、(二次)10月の第3日曜日
試験地
【2級】札幌、青森、仙台、東京、新潟、金沢、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、鹿児島、沖縄
【1級】札幌、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、沖縄
受験料
【2級】(一次、二次)各6,150円
【1級】(一次、二次)各12,300円
合格率
【2級】
令和6年度 : (前期一次)48.2% (後期一次)50.5% (二次)40.7%
令和5年度 : (前期一次)37.7% (後期一次)49.4% (二次)32.0%
令和4年度 : (前期一次)50.7% (後期一次)42.3% (二次)53.1%
【1級】
令和6年度 : (一次)36.2% (二次)40.8%
令和5年度 : (一次)41.6% (二次)45.5%
令和4年度 : (一次)46.8% (二次)45.2%
取得のメリット
・責任ある仕事に就ける
建築施工管理技士は建設現場の監督や管理の知識とスキルを持つ証明となり、主任技術者や監理技術者として責任あるポジションを任されます。これにより現場でのやりがいが増し、キャリアとしての価値も高まります。
・昇給・昇進や給与アップにつながる
資格手当が支給されやすく、資格保持者は昇進しやすい環境にあるため、収入アップが期待できます。よい条件の会社や現場への転職にも有利です。
・活躍の場が広がる
工務店、ハウスメーカー、ゼネコンなど幅広い業種でニーズが高く、人材価値が高い資格です。建設業界全体の人手不足の中で重宝されるため、長期的に需要があります。
・キャリアアップやスキルアップに貢献
資格取得でより大規模な現場の管理や監理技術者としての役割が可能になり、経験と実績を積めるため自らのスキルや市場価値が向上します。
・企業にとってもメリットがある
資格者が多い会社は技術力評価が高くなり、受注機会拡大や経営上の評価面で有利になるため、会社からも歓迎されます。
ステップアップ
・2級から1級施工管理技士へ
多くの場合、まず2級施工管理技士を取得し、現場経験を3〜5年積んだ後に1級施工管理技士を目指します。1級はより大規模な工事の主任技術者や監理技術者として活躍でき、管理職への昇進チャンスが広がります。
・現場でのリーダー経験
資格取得後は、より責任のある現場リーダーや主任技術者として実績を積みます。工期短縮や安全管理、利益向上の成果が評価され、さらに上のポジションにつながります。
・専門性やスキルの深化
1級取得後も建築士や技術士などの専門資格取得、デジタル技術やマネジメントスキルの向上など、さらなる専門性を高めるための学習が推奨されます。
・キャリアパスの多様化
施工管理から設計や担当部門の異動、あるいはリフォーム部門など幅広いキャリアオプションがあります。経験や資格に応じて所属部署や仕事内容を変えることも可能です。
・独立や起業も視野に
15年以上の経験を積んだのち、施工管理技術者として独立したり建設会社を立ち上げたりする道もあります。独立は専門性と実務経験を活かせるキャリアの一つです。
主催者リンク
一般財団法人 建築業振興基金
https://www.fcip-shiken.jp/index.html