難易度 | ★★★☆☆ (普通) |
おススメ度 | ★★★☆☆ |
受験資格 | 看護師試験に合格した者、または看護師試験の受験資格を有する者で、以下のいずれかを満たす者。 ・文部科学大臣の指定した学校で、1年以上、助産に関する学科を修めた者。 ・都道府県知事の指定した助産師養成所を卒業した者。 ・外国において助産師免許に相当する免許を得た者で、上記と同等以上の知識および技能を有する者。 |
勉強時間 | 大学等での勉強時間による。 |
概要
助産師は、赤ちゃんが生まれてくる瞬間から、その前の妊娠中のサポート、そして産後の生活までを支えてくれる心強い存在です。お母さんと赤ちゃんのそばに寄り添い、身体のケアだけでなく気持ちの面でも支えてくれるのが特徴です。
産科医が医学的な処置を中心に行うのに対して、助産師は「お母さんと赤ちゃんが自然に力を発揮できるように助ける」役割が大きいんです。たとえば、陣痛のときに一緒に呼吸を合わせたり、不安をやわらげる声かけをしたり、出産後の授乳や育児のアドバイスをしてくれたりします。
さらに、妊婦健診で相談にのってくれることも多く、ちょっとした体調の変化や育児の心配ごとなどを気軽に話せる相手として心を支えてくれる存在でもあります。
つまり助産師は、「赤ちゃんと家族のこれからの歩みを、安心してスタートできるように寄り添ってくれるパートナー」といえるでしょう。
出題内容と合格基準
試験は、一般問題(客観式)と状況設定問題に分かれています。
一般問題は75問(午前40問、午後35問)、各1点。
状況設定問題は35問(午前15問、午後20問)、各2点。合計145点満点。
午前の部と午後の部に分かれており、それぞれ約1時間20分、合計2時間40分です。
合格基準は例年60%程度です。
試験科目
・基礎助産学
・助産診断・技術学
・地域母子保健
・助産管理
試験日
2月上旬
試験地
北海道、青森、宮城、東京、新潟、愛知、石川、大阪、広島、香川、福岡、沖縄
受験料
5,400円
合格率
令和7年 : 98.9%
令和6年 : 98.8%
令和5年 : 95.6%
取得のメリット
・生命の誕生に直接立ち会い、赤ちゃんを取り上げられるやりがい
・助産師だけに認められる正常分娩での助産行為の実施
・収入や手当面で看護師より優遇される傾向
・独立開業権があり助産院の開業も可能
・多様な働き方(病院、助産院、訪問助産、教育機関など)
・少子化社会の中で重要な地域支援者として活躍できる
・国家試験合格率が高く安定した資格取得
・アドバンス助産師資格でさらなるキャリアアップと信頼獲得
ステップアップ
・病院内でのキャリアアップ
経験を積みながら、リーダーや師長などの管理職を目指すことが一般的です。2~3年目には指導的な役割を担い、後輩育成(プリセプター)を行うことも多いです。病院の規模により複数段階の昇進が用意されている場合もあります。
・転職によるスキル向上
異なる医療機関での経験を積むことによって、異常分娩やハイリスク妊婦のケアなど幅広い知識・技術が得られます。同じ職場で3年以上経験した後に転職し、より良い条件や専門的な経験を求める助産師も多いです。
・アドバンス助産師資格の取得
上位資格であるアドバンス助産師を取得すると、専門性の高さが証明され、患者や職場からの信頼が厚くなります。育成や指導役としての役割が増え、転職や昇進に有利です。資格維持のためには5年ごとの更新制があり、継続的な学習・実践が求められます。
・専門的な講習や研修の受講
新生児蘇生法(NCPR)など産科特有の救命技術の講習や、産科医療の最新トレンド、周産期ケアの専門技術についての研修参加でスキルアップが可能です。
・多様な働き方への対応
育児や介護などライフステージに応じ、短時間勤務や夜勤免除など勤務形態の選択肢を活用して長期的にキャリアを継続できます。