難易度 | ★★★☆☆ (普通) |
おススメ度 | ★★★☆☆ |
受験資格 | 次のいずれかを満たす者。 ・文部科学大臣が指定した4年制大学、3年制短期大学、または都道府県知事が指定した臨床検査技師養成所(専門学校)を卒業し、必要な臨床検査に関する知識や技能を修得していること。 ・医学部・歯学部を卒業した者、または大学で厚生労働大臣が定める臨床検査に関する科目(生理検査学や臨地実習など)を修めた者も受験資格を得られる。 ・外国で臨床検査技師に相当する免許や養成課程を修了した者は、一定の認定を受けることで受験資格を取得可能。 |
勉強時間 | 大学等での勉強時間による。 |
概要
臨床検査技師試験は、病気の診断や予防に欠かせない「医療の縁の下の力もち」を目指すための国家試験です。病院で行われる血液検査や尿検査、心電図や超音波検査など、医師が正しい診断を下すための大切なデータを提供する役割を担います。
試験の内容は、生物や化学、医学の基礎から、病気と検査のつながりまで幅広く出題されるので、理系の知識をコツコツ積み上げてきた人が力を発揮しやすい分野です。難しそうに聞こえるかもしれませんが、「人の体のしくみを探求する宝探し」や「健康の地図を描くお手伝い」とイメージすると、少し身近に感じられるでしょう。
合格すれば、病院や検査センターなどで医療チームの一員として活躍し、人々の健康を支える大きなやりがいを得られます。人の支えになりたい、医療の精密な世界に触れたいという気持ちがある方にぴったりの資格試験です。
出題内容と合格基準
【学科試験】(五肢択一)
・臨床検査総論
・臨床検査医学総論(臨床医学総論及び医学概論含む)
・臨床生理学
・臨床化学(放射性同位元素検査技術学含む)
・病理組織細胞学
・臨床血液学
・臨床微生物学
・臨床免疫学
・公衆衛生学(関係法規含む)
・医用工学概論(情報科学概論及び検査機器総論含む)
⇒合格ラインは約75~80%。
試験日
2月中旬
試験地
北海道、宮城、東京、愛知、大阪、広島、香川、福岡、沖縄
受験料
11,300円
合格率
令和7年 : 84.6%
令和6年 : 76.8%
令和5年 : 77.6%
取得のメリット
・医師や看護師と連携し検査のプロとしてチーム医療に貢献できる。
・早期に病気の兆候を見つけ、患者の命を救う機会がある。
・採血や超音波検査などの技術を持ち、クリニックなどでも重要な役割を果たせる。
・多様な医療機関で働くことができ、安定した職業とされる。
・専門知識やスキルを磨いて上位資格や管理職に進みやすい。
・日々の知識を自分や家族の健康管理にも活かせる。
ステップアップ
・上位資格の取得
「一級臨床検査士」や「二級臨床検査士」などの上級資格取得は一般的なステップアップで、専門分野に応じた深い知識と技術が求められます。超音波検査士、緊急臨床検査士、認定輸血検査技師、細胞検査士などの認定資格もあり、これらは専門性を高めることで職場での評価や給料アップにつながります。これら資格は実務経験や教育歴が条件となるため、数年の現場経験が必要です。
・専門知識・技能のスキルアップ
検査データ解析力、検査機器操作技術、精度管理能力といった技術的なスキルを高めることが重要です。IT・デジタルスキルの習得も今後のキャリアアップに必須となっています。継続的な研修や学会参加で最新技術や知識を取り入れます。
・マネジメント・教育職へのキャリアパス
検査部門のリーダーや管理職、教育係としてチームを牽引するポジションを目指せます。指導的な立場を証明する資格や経験が求められ、クリニックや病院での管理能力がキャリアアップにつながります。
・研究・企業への転身
大学や研究機関での研究活動参加、製薬企業や医療機器メーカーへのキャリアチェンジも選択肢としてあります。学術論文発表や共同研究活動を通じて専門性を高めることができます。