難易度 | ★★☆☆☆ (やや易しい) |
おススメ度 | ★★★☆☆ |
受験資格 | 次のいずれかを満たす者。 ・日本産業カウンセラー協会が実施する養成講座を修了した者。 ・4年制大学や大学院で、心理学・人間科学等の協会指定の科目を所定の単位数以上修得した者。 |
勉強時間 | 約300時間 |
概要
産業カウンセラーは「働く人のこころを支える専門家」です。仕事のストレスや人間関係の悩み、キャリアの不安など、誰もが抱えやすい心の問題を、一緒に整理したり、前向きな一歩を踏み出せるようにサポートしていきます。
この資格を持つことで、企業の人事・労務部門や相談窓口で活躍できるだけでなく、身近な人の悩みに寄り添うスキルも磨かれます。専門的なカウンセリング技法や心理学の知識を学ぶ中で、「聴く力」や「共感する力」が自然と身につき、人との関わり方が大きく変わっていきます。
「人を支えたい」「こころのケアを学んでみたい」と思う方にぴったりの資格で、キャリア支援やメンタルヘルスの分野に関心がある人におすすめです。仕事にも生活にも役立つ力が育まれる、あたたかな資格です。
出題内容と合格基準
試験は「学科1」「学科2」と「実技試験」に分かれています。
【学科1】(五肢択一、40問、90分)
・産業カウンセリング概論、カウンセリングの原理・技法、パーソナリティ理論、職場のメンタルヘルス、事例検討などの基礎知識
⇒合格ラインは60%。
【学科2】(四肢択一、20問、60分)
・事例への対応能力や対話分析力が問われます
⇒合格ラインは60%。
【実技】(記述式、50分)
・受験者同士のロールプレイや試験官との口述試験
⇒合格ラインは60%。
試験日
【学科】1月中旬、6月下旬
【実技】1月下旬、7月上旬
試験地
東京、大阪
受験料
36,710円
合格率
令和7年7月 : 57.5%
令和7年1月 : 60.0%
令和6年7月 : 63.6%
取得のメリット
・メンタルヘルス対策が強化できる
産業カウンセラーは職場のメンタルヘルスを支援し、ストレス・うつ病・不安障害などの心の問題を早期発見・予防できます。メンタル不調が原因の生産性やモチベーション低下を防ぎ、健全な職場環境の実現につながります。
・離職率・休職率の低下
従業員のメンタルヘルス改善によって離職や休職を減らし、働きやすい職場を作ることができます。定着率向上は企業の人材確保にとって大きな意味があります。
・キャリア形成と活躍の場の拡大
メンタルヘルスケアの専門知識とカウンセリング技術が身につくため、人事やEAP関連企業などで活躍できる専門人材になれます。自社だけでなく、他企業やフリーランスとしてのキャリアパスも広がります。
・組織・職場環境の改善
職場の人間関係・コミュニケーション改善、組織全体の健全性向上にも貢献できます。傾聴力や心理的安全性の理解が身につき、部下のモチベーションアップにも役立ちます。
・企業のイメージアップ
メンタルケアやハラスメント対策のコンプライアンス強化がイメージアップにつながり、優秀な人材獲得にも有利です。
ステップアップ
・実技・フォローアップ研修の受講
産業カウンセラー協会や各支部で、実技力や理論力を高める「フォローアップ講座」「対話分析・理論講座」「実技練習コース」などが随時開催されています。研修や研究大会に参加することで、現場力や傾聴力を高める実践的な経験を積めます。
・職場・現場でのカウンセリング活動
資格を活かして、社内メンタルヘルス担当、EAP(従業員支援プログラム)企業スタッフ、社外カウンセラーなどの道で実践を重ねるのもスキルアップにおすすめです。
・キャリアコンサルタント等へのステップアップ
産業カウンセラー資格を基礎に、国家資格「キャリアコンサルタント」を目指すステップアップも一般的です。キャリアコンサルタントは能力の幅を広げ、企業内外での専門性や活躍領域がさらに拡がります。
・定期的な資格更新と自己研鑽
資格の登録・更新制度もあり、定期的な研修受講やポイント取得が求められます。自己研鑽と学びを継続することで、常に現場で活かせる実力を維持できます。
主催者リンク
一般社団法人 日本産業カウンセラー協会
https://www.counselor.or.jp/