| 難易度 | ★★★★☆ (やや難しい) |
| おススメ度 | ★★★☆☆ |
| 受験資格 | 誰でも受験可能 |
| 勉強時間 | 約300時間 |
概要
システム監査技術者試験は、ITシステムがきちんと安全に、そして効率よく運用されているかをチェックする「システムのお医者さん」のような役割を担う試験です。システムの不具合やセキュリティの弱点を見つけ、どう改善すれば会社全体が安心してITを活用できるかを提案する専門家を目指します。
この試験に合格することで、システムの信頼性や安全性を保証する立場として、企業の経営層やIT部門に頼られる存在になれます。IT監査や内部統制の知識が身につくので、情報セキュリティやシステム管理の分野でキャリアを広げたい人にもぴったりです。
難易度は高めですが、その分「システムの安心を守れる専門家」としての信頼が得られる資格です。ITや経営の両方に関わりながら、人や企業の安全なIT利用を支えるやりがいを感じられる試験だといえます。
出題内容と合格基準
試験は、午前・午後の4つの区分で構成されています。
試験形式と時間
・午前Ⅰ(9:30~10:20、50分):多肢選択式(四肢択一)、30問
・午前Ⅱ(10:50~11:30、40分):多肢選択式(四肢択一)、25問
・午後Ⅰ(12:30~14:00、90分):記述式、3問中2問選択
・午後Ⅱ(14:30~16:30、120分):論述式、2問中1問選択
合格基準
午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ:各100点満点中60点以上
午後Ⅱ:Aランク評価のみ合格
主な出題範囲
午前Ⅰ・Ⅱ
テクノロジ系:基礎理論、コンピュータシステム、データベース、ネットワーク、セキュリティ、開発技術
マネジメント系:プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム監査
ストラテジ系:経営戦略、企業活動、法務・知的財産権
午後Ⅰ・Ⅱ
情報システム・組込みシステム・通信ネットワークの監査
システム監査の実践(各工程での監査、個人情報保護、BCPなど)
システム監査人の行為規範(独立性・倫理規範・報告書作成)
関連法規(個人情報保護法、財務関連法など)
試験日
筆記試験。10月の特定の日曜日に実施。
※令和8年度試験より、CBT方式(試験会場のPC画面上にて解答)に変更予定。
ご自身の希望する日を選んで受験することができます。
試験地
全国主要都市
受験料
7,500円
合格率
令和6年度秋 : 16.7%
令和5年度秋 : 16.4%
令和4年度秋 : 15.9%
取得のメリット
・システム監査に関する知識や技能を体系的かつ効率的に習得できるため、実務で役立つスキルが身につく。
・IT全般の高度な知識を持つことが証明されるため、企業内の監査部門や監査法人、コンサルティングファームなどでの就職・転職に有利になる。
・セキュリティエンジニアやマネジメント職へのキャリアアップが期待できる。
・難関資格であるため、自身の市場価値や経歴に箔がつき、昇進や責任ある役割を任される可能性が高まる。
・他の国家資格試験(中小企業診断士や弁理士など)で試験の一部免除が受けられる場合がある。
・システム監査を通じて企業のITガバナンス向上やリスク管理に貢献できる専門性が評価される。
・企業経営の視点や会計知識も問われるため、単なる技術職だけでなく経営層に近い視点を持てるようになる。
ステップアップ
・実務経験の積み重ね:資格取得後はシステム監査関連のプロジェクトや業務で3〜5年以上の経験を目指し、監査計画立案から報告書作成まで自立してこなせるスキルを身につけることが重要です。
・監査法人やIT企業の監査部門での勤務:大手監査法人、コンサルティングファーム、企業の内部監査部門などで専門的な実務経験を積むことがキャリアアップに直結します。
・関連資格の取得:CISA(公認情報システム監査人)などの国際資格を併せて取得し、知識や信頼性を広げると独立や高収入フリーランスへの道が開けます。
・独立・フリーランスとしての活動:経験と人脈を活かして、監査案件を請け負いフリーランスとして高収入を目指すことも可能で、多くの成功事例があります。
・ITガバナンスやリスクマネジメントの専門家としてCIO補佐官やマネジメント職へのキャリアアップも見込めます。
・業界特化の専門性確立:金融、製造、医療など特定業界に特化した知識を深めることで差別化し、より高い価値を提供できます。
主催者リンク
情報処理推進機構(IPA)
https://www.ipa.go.jp/shiken/mousikomi/cbt_sg_fe.html
